バイクで渓流FFを楽しむための良き相棒足り得る1本……ということで今回は個人的にバイク釣行にオススメな渓流フライロッド【Jointer NEW GENERATION 6623】を自分なりにインプレしていきます。
NEW GENERATION ニュージェネレーション 6623 | つながろう、新しい「釣りの」世界へ。- JOINTER –
ロッドスペック
今回紹介するJointer NEW GENERATION 6623(ジョインター ニュージェネレーション6623)のスペックは以下の通り。
全長 | 6.6ft(1.98m) |
番手 | #2/3 |
継数 | 6本継 |
仕舞寸法 | 37cm |
自重 | 66g |
付属品 | セミハードケース+ネオプレーンケース |
アクション | ミディアムファースト |
お値段の方は18,480円(2025年9月現在)とフライロッドにしては比較的コスパに優れているロッドですね。

購入の決め手は?

普段渓流FFで使用していたのが、アキスコのエイシスケンプファー763(右)です。このロッドで本格的に渓流FFに入門し、初めてアマゴを釣り上げたのもこのロッドでした。ところが、使い続けていくうちに取り回しや魚を掛けたあとのやり取りに若干のコレジャナイ感があったんですよ。なんというか……望んでる形とはちょっと違うかも?みたいな。

エイシスケンプファーもいいロッドなんですけど、例えばルアーロッドでも使っているうちに、「なんか違うな……?」と思ったことあったりしませんか?
じゃあもう少し短くて、掛けたあともやり取りが楽しめるようなロッドはないものか……と、思い探してみたところ、JointerさんのNEW GENERATION6623のロッドに目が止まりました。
6.6ftと7.6ftより1ft(30.48cm)短く、一般的にはショートロッドに分類されるロッドですが、どんな使用感なのか気になったので使ってみたいと思い購入した次第です。
あと個人的に気になるのはバイクへの積載のしやすさ、でしょうか。
フライロッドは最近のものはだいたい3〜4ピースロッドが多く携行性に優れますが、6ピースロッドとなるとさらに携行性が高いのでは?と気になったのもありますね。
デザインや見た目の印象

ロッドのブランクスはマットな黒一色で、カーボンラップや余計な装飾などもなく、シンプルな見た目。この点に関しては若干人を選ぶ見た目の印象があるかもしれません。

個人的には好きなブランクス……傷がつくと目立ちやすいかも

継数の多いロッド(パックロッド等)はフェルールの継ぎ目部分に合わせるための目印(ガイドライン)が書いてあったりするのですが、NEW GENERATION 6623にはガイドラインはありませんでした。なので、継いでいく場合はガイドがしっかり真っ直ぐに取り付けられているか確認しながら継いでいきましょう。

グリップはもちろんコルクグリップで、オーソドックスな握りやすい形状。

リールシートは黒檀のような色合いのシックな木目のリールシートとなっており、リールロックはねじ式ではなくリングで留めるシンプルなタイプ。個人的にはこのリングタイプのほうが好みです。

リールシートにリールをセットして、リングをグッとリールフットに押し込む感じ。着脱も楽で、しっかり固定できれば途中でリールが外れたりとか、そういうトラブルはないですね。

全体的にざくっと見ていくと、落ち着いた雰囲気のあるロッド、と言った感じ。装飾も目立つようなところはなく大人しめ。
想定する使用環境
使用場所
ボサの多い小渓流や、それほど川幅の広くない渓流、20〜30cmクラスがメインの管理釣り場などが活躍できるメインフィールドになります。
ショートロッドという利点が最大限に生かされるのが、周囲の狭い限られた空間からのプレゼンテーション。なるべく飛距離を必要としない距離までポイントに近づき、近距離で正確にフライを送り込んでいくスタイルがいちばん得意なロッドだと思います。
対象魚
渓流や管理釣り場であれば以下の魚種がメインのターゲットになります。
- ヤマメ・アマゴ
- イワナ
- 40cmまでのニジマス
他にもだいたい〜30cm前後クラスの魚種なら問題なくやり取りできそうな仕上がりになってます。

湖の小場所や野池でブルーギルや小型のブラックバスを相手にするのも面白いかも。
タックルセッティング例

ラインは#2〜3指定、自分の場合、ある程度の飛距離や操作性を優先してWF3Fを使用しています。
ナーバスな状況下でライン着水時のインパクトを抑えたい場合などは、WF2Fの使用もアリだと思います。
リーダーは7.5ft〜9ftの5〜6x。長すぎるリーダーはショートロッド故に逆に扱いづらくなると思われますので、7.5〜9ftリーダーがベターかと思います。
ティペットは6xを3ft継ぎ足して使用。
実釣インプレ
渓流での使用

7.6ftから1ft短くなるだけでそんなに変わるものか……という疑問もあるかと思いますが、正直なところ気にすることが少なくなった、かな?といった具合です。
実際、フライがどこかに引っかかることはなくなったかといえば、そんなことはなく、こればかりは自分の腕の問題もあるかと思います。周囲の確認を怠ったせいですね(笑)
ただ、よほど頭上に迫った木々がない限りは、頭上を気にする事は少なくなったかも?そんな感じです。

よく行く渓流のアマゴの平均サイズがだいたい15〜20cmがアベレージで、そのサイズがかかっても、ロッドが全体的に曲がってくれるので、掛かってからのやり取りが楽しめるロッドだと感じました。

バットもそこそこ粘ってくれるので、やり取りはある程度の安心感がありますし、30cm以上の魚をかければよりスリリングなやり取りが楽しめるんじゃないでしょうか。

15cmくらいのカワムツでも思った以上にロッドが曲がるので面白いロッドだな、と思います
管理釣り場での使用

キャストフィールな話ですが、川幅が5m程度の渓流であれば10m以内の近距離キャストがほとんどだと思います。近距離なら特に問題は無いですが、10m以上飛ばそうとすると、やはりショートロッドゆえにストローク幅が大きくなりがちになり、7.6ftのロッドよりも飛距離は出しづらいかもしれません。
大きなポンドタイプの管理釣り場や湖といった広々としたエリアは不向きですね。というか、その場合は普通に8ft以上の高番手ロッドでやりましょう(笑)
小規模なポンドタイプの管理釣り場や自然河川の管理釣り場で、魚のサイズも20〜30cmのアベレージサイズなら充分使えて楽しめると思います。
操作性や持ち運びのしやすさ
ショートロッド最大の弱点といえば”ラインの操作”ではないでしょうか。たとえば、落ち込みの上の肩部分を狙うときや、流れの向こう側を流したいときのメンディングが難しいという点が割とネックだと思いました。
ショートロッドゆえに、ラインは自重によって自分に近いところで水面と接します。なので、ラインが川の流れの影響を受けやすい状況を作りやすい、というのが難点ですね。
メンディング操作に関していえば、ロッドが短い分、やはりラインの移動量も少ないため、小刻みなメンディングを強いられたりすることもあります。ただ、基本的にメンディングを必要としない立ち位置から攻めることに留意していれば、この点についてはあまり気にするほどのことでもないかもしれませんね。

あとはリーダー。ショートロッド的にロングリーダーの使用は不向きかな、と思います。渓流でよく使われる9ftのリーダーに3ft程度のティペットでも近距離であれば、十分にナチュラルドリフトさせることができるので、自分の場合、無理にロングリーダーにこだわる必要はないと考えています。

持ち運びに関しては6.6ftの6pcs、仕舞寸法37cmなので、携帯性に優れる1本だと思います。付属で筒型のロッドケースとウレタン素材の収納袋も付いてくるので、ロッド運搬時の保護は安心感があります。

バイク釣行する自分にとって、この組み合わせが付属してくるのがめっちゃ嬉しい!

持ち運ぶときはハンターカブのリアボックスにケースごと入れてたりします。

普段はエンデュランス製のロッドケースキットにロッドケースを固定して持ち運んでますが、あえて全部をリアボックスで完結させることができるくらい、携行性が高いですね。
これなら、バイクにロッドホルダーを増設しなくとも、55L以上のリアボックスさえあればロッドを収納出来ますね。

使ってみて気づいた点

6pcsのマルチピースですが、ロッドが曲がるときは6pcsを感じさせないほどきれいに曲がってくれますね。フライロッドに限らず、そもそも最近のマルチピースロッドは精度も高いので、「ベントカーブがぎこちない」というものはほぼ、というかまったく見たことがありません。なので、この点については気にする必要性はないですね。

ぎこちないロッド、もしあるとするなら一度使ってみたいと思ったり(笑)
ロッド自体の自重も66gと軽い部類(マルチピースは構造上重くなりやすい)なので、一日渓流でロッドを振っていてもあまり疲れるようなことはありませんでした。
気になった点

6pcsロッドに限らずマルチピースロッド全体に言えますが、ロッドのフェルール(接合部)には注意が必要になります。Amazonのレビューでも使用中にスッポ抜けたりする事例が報告されているので、公式で推奨されている通り、フェルールワックスの使用をオススメします。

ちなみに画像のワックスはどこかの釣具屋で見かけたときに買ったもので、指や綿棒でワックスをすくってから塗るタイプ。ティムコやスミスが出してるスティックタイプのほうが塗りやすいと思います。
こういう人にはおすすめかも? -まとめ-
渓流をメインにフライフィッシングをする人で、7.6ftのフライロッドより短いショートロッドに優位性があるのでは?と考えている人やショートロッドに興味のある人、小渓流によく行く人には向いているかもしれません。
また現在使用しているロッドの、魚を掛けた時のロッドの曲がりに若干不満を感じている人。
特にオススメなのが、自分と同じようにバイクで渓流フライフィッシングをする人!なにより6ピースの仕舞寸法が積載量の少ないバイク釣行にはピッタリなロッドです。リアボックス等の積載装置がなくとも、リュックに収めて背負っていくことも可能だと思います。
ちなみに……フライフィッシング初心者の人がいきなりショートロッド、というのは後々キャスティングに変なクセがついたりするかもでオススメできません……初心者の方は8ft前後のロッドにしておきましょう。

といっても僕自身、キャスティングも含めフライフィッシングの技術はまだまだ未熟モノです(笑)
と、ここまで見てくださってありがとうございます。
Jointer NEWGENERATION 6623の評価をざっくりしていくと、
コスパ | フライロッドとしてはお求めやすい価格 |
見た目 | 落ち着いた雰囲気のロッド |
耐久性 | ブランクスは傷がついたら目立ちそう…… |
キャスティング | 近距離が得意で遠投は苦手 |
操作性 | メンディングは苦手 |
取り回し | 6.6ftのショートロッドなので取り回しは良好 |
軽さ | 6ピースでも軽いので疲れにくい |
魚とのやり取り | よく曲がるので楽しめるし、粘りもある |
メンテナンス性 | フェルールワックスは必須 |
携行性 | 文句無し! |
とまあ、こんな感じでしょうか。個人的にはとても面白いロッドで気に入っているので、これからも渓流FFのメインロッドとしてガシガシ使い込んでいきます。

最後に⇩で他のラインナップのリンクとかも貼ってるんで興味があれば見ていってくださいな。
それでは〜。
NEW GENERATIONのラインナップ
6.6ft2〜3番指定の6623と、7ft3番指定の703、8.6ft5番指定の8656がラインナップされています。6623以外のロッドはまだ使用したことがありません。703は6623より0.4ftと若干長くなりますが、使用用途としては同じように渓流でのフライフィッシングに向いてるロッドではないでしょうか?
8656について最近になってラインナップされたロッドでこちらは渓流ではなく、管理釣り場や湖でのフライフィッシングのロッドですね。
もしかしたら今後別スペックのロッドを購入して使用感を確かめたりするかもしれません。(たぶん)
各モデルごとの公式ページのリンク⇩
NEW GENERATION ニュージェネレーション 703 | つながろう、新しい「釣りの」世界へ。- JOINTER –
NEW GENERATION ニュージェネレーション 8656 | つながろう、新しい「釣りの」世界へ。- JOINTER –
Jointer公式HPのリンク⇩